マリルリのじゃれつくだけで滅んだ村

「流星のロックマン レオ」攻略サイト最前線

「今年触れて印象に残った作品」の感想を書く 2021年12月31日

はじめに

こんばんは。Kg9Lxです。あいかわらず名前がタイプしにくいな。年の瀬にイライラさせるな『Kg9Lx』!(←文字を叱ってます、これは)

 

記事内容はタイトルの通りです。『今年触れて印象に残った作品』について書きます。選考方法は、年の瀬に振り返ってみて「いまの自分に影響を与えているな」と思ったかどうか。

 

ただただ「面白かったなー!」と感じた作品は泣く泣く除外しています。それも入れると200個を越える。そんな記事を書くことはできない。12個目くらいで完全に飽きるだろうから……

 

はい、前置きおしまい! サクサク行こう。時間もなければ体力もないので書き飛ばします。

 

アニメ部門

1. 「えんどろ~!」

えんどろ~!|アニメ声優・キャラクター・登場人物・最新情報一覧 | アニメイトタイムズ

 

ユーシャちゃんは勇者だけど、どこか天然気質な女の子。魔王のマオちゃんは、実は寂しがり屋でポエマーな女の子。彼女らはその役割によって戦う定めにある。

 

しかし最終決戦のさなか、マオちゃんは事故でタイムリープ! 勇者パーティーの通う学校の教師になることに! 2周目の世界で、ユーシャとマオは仲良くなれるだろうか?

 

――といった筋書き。勇者と魔王が仲良くする系はなんら珍しくないと思いますが、その過程をきらら風の日常系に乗せたのが超好き。なんなら時間遡行の要素もある。好き要素ぜんぶ乗せパフェじゃん

 

だいたいタイトルがいいよね。“エンドロール”を日常系にもじってるのが素晴らしい。この時点で物語をメタ的に見つつも少女たちの日常を描かんとする気概が伺えます。7兆点。優勝!

 

キャラの描き方も好きだった。この勇者パーティーちゃんたちは『属性!!』って感じの子らで、手放しに語ればかんたんに分解できると思う。天然・マジメ・怪力・オタク、ってな具合に。

 

それらはチープな印象を与えかねないけど、『役割』の破壊を描こうとしているのだから、より強調される必要がある。そんな彼女たちによって送られる日常で描かれる側面によって、各キャラたちが勇者パーティーではなく「普通の女の子たち」にしか見えなくなっていく。

 

それが彼女らを知っていくマオちゃんのレンズと重なって、途中から『属性!!』では処理できない瞬間が来る。この反転が好きだからこそ、Kg9Lxは日常系が好きで、それをさらにメタ的なものとしてぶちこんできたのだから、もうどうしようもない。どうしようもなく好きだ、結婚しよう! 「えんどろ~!」さん!

 

f:id:Kg9Lx:20211231011955p:plain

公式サイトより引用 
「実は目が悪く、エルフなのにメガネをかけないと弓が使えない」のすごすぎ

 

勇者パーティー4人のそれぞれの絡み自体もすごくいい。きらら系(きらら系ではないが)のいいところって、各キャラの関係から発展してくるコミュニケーションの芳醇さで――

 

いや、これはきらら系に限ったことでもないか。とにかく、そう、可愛いを前提として作られてるところがすごい好きなんだと思う。この作品は「じんわり面白い」ぐらいの受け取り方をするひとが多いと思いますけど、自分はもう激烈に好きだった。

 

あえて“普通“を打ちだして、それを壊そうとしてくる作品にめっぽう弱いんですよね。「普通の女子高生が『ろこどる』やってみた」とか「ローリング☆ガールズ」とかそのあたり。この作品もその系列だと感じています、先に挙げたふたつが好きな方、ぜひ視聴してみては!

 

ちなみにKg9Lxはこの作品を視聴後「えんどろ~を作った会社で働きたいんだが!?」と思い制作会社の求人を見に行くもできそうな仕事がなくて断念した。めっ、めめめめ免許? 知らない資格ですね……制作進行から演出になりたいだけの人生だった……

 

2. 『ウマ娘 プリティーダービー 2期』

 

たとえミーハーと呼ばれようとも、ウマ娘2期を選ぶよ――

 

あんま言いたくないけど初見めちゃくちゃ泣きました。ごめん、ちょっと強がった、めちゃめちゃめちゃめちゃ泣いた。すなおな感情曲線とポジティブアークだから「はい感動シーン来るよー」と身構えてたのに、めちゃめちゃめちゃめちゃ泣いて涙腺がボロボロになって二度と泣けない身体になったのにまだ泣けたから“奇跡”が起きたんだと思う。安い奇跡だな? そのくらいやられました。

 

なんでこんなに感動したんだろう? と自問するたびに「作り手が凄いから」という答えに行き着いてしまう。脚本も監督もヤベーわ……と、俯瞰視点でごまかしてたつもりが、気づけば史実テイオーの有馬記念でも泣けるようになってたし、なんならOPテーマ「ユメヲカケル!」のラスサビだけでもうボロ泣きする肉体になってた。じゃあもう単に物語を通してトウカイテイオーのすべてを好きになってるじゃん。もう半年も経つのに、未だウマ娘2期のテイオーに囚われている。ここから出してくださーい!

 

「ユメヲカケル!」のラスサビが好きなのは、テイオーの永遠性を感じられるからですね。再生すればいつでもあの奇跡を起こしたテイオーに会えて、それが史実のテイオーと重なり、彼女(あるいは彼)がいつまでも走ってくれてるような気持ちになれる。毎回「置いていかないでくれ~!」って泣いてしまう。かと思えば、聞く日のメンタルによってはテイオーが隣で走ってくれてるような気がして「Kg9lxもユメヲカケレルかな!?」って頑張れるんス。めちゃくちゃチョロいのかもしれない、Kg9Lxって。

 

ゲーム部門

3. ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド

Amazon | ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド - Switch | ゲーム

たとえミーハーと呼ばれようともブレワイを以下略!

 

先日、ゲーム総選挙とかいう番組で、1位を取っておりました。まあ、ね。それだけの力はあるよね。動かしてるだけでおもしろかったし。

 

説明の必要を感じないオープンワールドゲームの大傑作。単純に「面白かった」が突き抜けて選ばざるを得なかった。「ワールドが綺麗」だの「戦闘が面白い」だのしか言えないのに選ぶ他なかったんです。正道のパワーがある。

 

途中から移動も推理もめんどくなってボムサーフィン(グリッチ)でリンクをぶっ飛ばしてゲーム壊したけど、それでも面白いのは名作の証拠。言うことないです。神ゲー

 

4. Outer Wilds

Outer Wilds: Archaeologist Edition

 

22分でループする宇宙を探索して、前文明の痕跡をたどり「何が起こっているのか?」を調査するオープンワールドゲーム。

 

田中ロミオ好きな某ラノベ作家が推しまくってたのに惹かれて買いました。PCのスペックが足りず、カクカクな挙動の中「ロミオ好きが推してたってことは濃厚な命の話が読めんだろうなぁ?!」とブチギレながらやってた。操作にムカつくゲームだった。

 

クリアした誰もがネタバレしないのを徹底してるように、体験がすべてとも言える作品。Kg9Lxは頭脳に自信がなく「おれぁ馬鹿だからよォ、推理ゲーとか出来ないからよォ……攻略サイトに行くぜェ!」とアホ不良キャラぶってネタバレを見まくった。過去の己を殴りとばしたいですね、普通に。これ自分で1からやってたら絶対に感動してたと思う。

 

クリア後に(厳密には最後が怖くてクリアできず実況動画でエンド見た)ファンサイトで物語の全容を理解して、ようやくスゴいと感じられました。ひとによって生涯ベストをつけるのも納得の内容。自分にはやや刺さった止まりでした。ネタバレ見まくって変な場所に行きまくりストーリーラインはぐちゃぐちゃ、ロクに物語の断片も整理せず、理解できないまま進めてた雑魚(Kg9Lx)に刺さりこむわけないな? うぅ。

 

謎解きゲーはネタバレを見ずに推理しよう。そう思えた点で印象に残った作品です。すいません。反省してます。

 

巨大な物語を紐解いていきたいあなたにオススメ! ネタバレは見ないようにしよう! 

 

失敗した者からの忠告ってタイムリープものっぽくてよくないすか。え、べつによくない? あ、はい……

 

store.steampowered.com

 

5. ミマモロール!

 

可愛くて罪深いショタがたくさん出てくるRPG

 

公式には「ともだち集めて強くなる!友情と絶望のショタっ子長編探索RPG」だそうです。友情と絶望とショタっ子って並ぶことあるんだ。

 

Kg9Lxはこのフリゲーを通して、ショタの良さに強制的に目覚めさせられました。可愛い男の娘たちからママと呼ばれたい願望も植え付けられてしまった。どうすればいい? 

 

それは置いとくとして。商業性を度外視してるからこそ、尖ったキャラたちに出会える。なんてのは、名作フリーゲームをやっていて楽しいポイントのひとつです。可愛い見た目の中ボスたちがいちいちエグい方向に振れていたりね。いや、可愛いからこその毒性なのか?(気づき)

 

f:id:Kg9Lx:20211231030821p:plain

公式サイトより引用 だってシャンクス、胴体が……!

とにかく性癖に素直(公式にも書かれてるし)自分の好きを詰めこんだキャラたちは無条件に好きになってしまう。みんなKawaii 応援したくなるんだわ。「ミマモロール!(見守ろう+役割)」のタイトルが沁みいるね。

 

そんなゲームのテーマは、おそらく『罪』と『赦し』です。こう書くと凄いな? 表層的なKawaii雰囲気との乖離もまた好きなポイントのひとつ。

 

f:id:Kg9Lx:20211231032046p:plain

 

ああああああああエイダたんに膨れっ面で拗ねられてェ~!(発作)

 

「Kg9Lxもこの作品に続け~」と無個性ちゃんと女装ショタがヒロインのラノベを会議に提出しましたがダメでした。編集部さん、対戦ありがとうございましたなのだ。

 

www.freem.ne.jp

 

6. Monkeys!¡

 

「キミの心を解き放つ、正直者たちのリアルハートストーリー」です。公式の言葉に相違ありません。

 

簡単に言っちゃうと、女装した不良がお嬢様学校に潜入するエロゲー

 

ま、女装潜入モノでつり乙は越えれないでしょ……とか言ってたら肉薄してきて戦慄した。コメディーとしての出来がめちゃんこ好み。というか、自分の目指してる方向の創作を光属性纏ったままぶっちぎってきたわこれ。やり終えたあとに「これKg9lxが作ったことになんねーかなぁ!?」と悔しがったのは久しぶりだよ。ククク……(闇属性)

 

f:id:Kg9Lx:20211231034746p:plain

通販サイトより引用 漫画ライクなCGが大量に差しこまれる

とにかく演出がよかったですね。シナリオライター「はと」氏による簡素なテキストは、字面だけ見れば実に淡白。それはアクターの演技を最大限に引きだすためのものであり、どこか脚本じみてさえいる。それにより聴覚的な効果と、視覚的効果の両方が増している。文字書きがこの方向に振り切るのって難しいことだと思う。尊敬しかありません。

 

さらにさらに。テキストが淡白とはいえ、必要最低限のみをぶちこんでくるわけでもない。ギャグも普通に面白いんです。ずるい! Kg9Lxは文字媒体物語における笑いのハードルが無駄に高いんですが、それでも3回ほど笑わせられました。テンポがね、短いテキストだからね、抜群に良いんだよね。それで唐突に下ネタ飛んできたらさ、笑っちゃうじゃん。最近だと『ぬきたし2』にも同じことやられた。

 

「嘘をつくのは、人間だけ。」という公式サイトの言葉通り、この作品は人間に重きを置いています。男らしさと女らしさ。他者と自分。身分や階級。さまざまな対立は、社会的な想像力(嘘)でしか起こらないもの。そこで、Monkeysとしての人間に立ち返ることで、嘘を裸にし、一匹の猿がそれぞれ居るだけとして、多様性のすべてを肯定しようとするのはシンプルに感動した。「キミの心を解き放つ、正直者たちのリアルハートストーリー」の言葉に偽りはない。笑うのもまた、人間だけ。コメディーとしてもエロゲーとしても一級品でございました。

 

OPだけでも聴いてほしいです。このわくわく感って美少女ゲーでしか味わえなくないですか?

 

www.youtube.com

 

最近「文字媒体の商業的物語作品」で面白いお笑いやってるひと、エロゲ業界ばっかりだ。ラノベはもうシコルスキの作者くらいでは? 個人的に氷河期なので、おすすめあればください。ネット大喜利の面白い人達がみんなラノベ書き始めてグチャグチャにしてほしい。Kg9Lxもいちおう頑張りたいとは思ってますよ。思うだけタダ!

書籍部門

7. 創造者

 

ボルヘスとかいうすごい爺さんの詩集。アルゼンチン幻想文学ブームが個人的に来てたときに勢いで買った。

 

感想としては、なんだ、おー、まあアレだ、なんか、すげーな。んだァこれ。ああいや、なに、やべえんだよな。やっべーわマジで。なにがヤバいんだか説明はモチできないけどヤベぇ。ハンパねえ、イカしてるわって感じだった。こんな12/31に入って5時間ぶっ通しで書いてる記事じゃ詳しく紹介できない。また今度の機会な!(訪れない)

 

どうして印象に残っているかというと、この「創造者」は平日朝さんぽで行った公園ベンチで読んでて、近くを通学する小学生と白昼夢っぽい詩を読む無職の自分を対比し「これマジで現実?」と生きてる事実を忘れかけたからです。もうちょいで鏡ん中に引きずりこまれるとこだった(創造者ギャグ)ドッ 早く助けて。

 

番外. 生まれてこない方がよかったのか?――生命の哲学へ!

作品ではないけど印象深いのでイン!

 

「生まれてこない方がよかった」という思いを抱えた著者が、世界中の「反出生主義」の系譜を横断しつつまとめて、そこから「生命の哲学」を打ち立てようとする哲学書……であってるよね。すいません。半年前なので詳しくは覚えてないかも。

 

自分語り失礼します。去年(つまり2020年の)秋ごろに難病が発覚してました。実は。といっても、QOLにほぼ影響はなく、進行も老人になるまでゆっくりで、命の危機はゼロに近いものなんですが。それが発覚したタイミングで、すべての病気や不幸は襲いうる可能性があることをしかと認識し、不幸のイメージにとらわれ、常に生を呪っていた期間がありました。これは仏教思想に頼ってもどうにもならず困っていたところ、アニメ「放課後ていぼう日誌」と出会うことで乗り切った。日常を楽しむ重要性に再度気づかせてくれてありがとう「放課後ていぼう日誌」!

 

しかし期間を乗り切ろうとも「生の苦痛やべーな」という気持ちと「それでも生まれてきてよかったって思うし、全然」という気持ちが同時に存在し、板挟みにあう日々でした。そんな中、同じ気持ちを抱えてた哲学者が、それを乗り越え肯定しようとしてるのに出会えたのはありがたかったですね。ベネター周りのごちゃごちゃした流れが自分の中で整理されたのもよかった。過去の哲学者たちがどう考えてたか、その考えのどこが良くてどこがどう悪いのか、とかもね。個人的には著者の語る「生命の哲学」よりもニーチェ哲学の方に行き着きそうですが。

 

「Kg9Lxも生命を肯定するぞ~!」とプロット会議に出したラノベは没になりました。さもありなん。無個性ちゃんと女装ショタがヒロインのラノベです。さもありなん2。

 

番外. ブスな自分殺すの結構がんばってる。

 

知らないYoutuberのエッセイ。普通に可愛い見た目なのにタイトルどないやねんと惹かれて購入。

 

エッセイ自体の巧拙はともかく、行動志向なところがよかったですね。バイトしまくって整形してYoutubeもやって、凄すぎる。同年代の方が頑張ってるところ見ると「うぅ、自分も頑張りたいッス……」ってなって駄目です。涙腺よわよわ!

 

この、ひなちゃん5しゃいさん? がおそらくノーヒントで人生脚本にたどり着いていて凄かった。自分の場合は王雀孫(交流分析)と野矢茂樹から来てます。知ったような口を利くと、行き着くところは結局ナラティブなのかなという気がしています。これは適当いってるので聞き流してください。

 

ラノベ部

8. 石川博品の全作品

もう書く気力ないです。全部いいよ。

 

やる夫スレ部門

9. やる夫は第二の人生を送るようです

作者の引き出しの多さと展開の読めなさが神がかってる。毎投下たのしみにしてますアマゾン先生。

 

rusalka777.blog.fc2.com

 

前作「白饅頭は人類絶滅の夢を見る」を読まないとわからない箇所が出てくるのでこちらから触れてみてください。こちらはゲーム世界で魔物として生まれた男が、復讐として国を作る話。ちょっとグロいけどマジで面白いから。Kg9Lxの物語眼を信じてください。もう書く気力ないのに意地で打ってるからね、この文章。

 

rusalka777.blog.fc2.com

 

スマホで読みたい方は、やる夫RSSリーダーというアプリをDLして、R-18作品が見れるよう設定。それからタイトルで検索をかけてください。手間ですが、それだけの価値はあるよ。やる夫スレでしか出来ない表現を追求していてマジに面白い。Kg9Lxの物語眼を信じてください(二回目)

 

おわりに

あーーーーーーーー。

 

ていうか腰と目が痛いので、流します。

 

6時間もかかった。もっと早くから準備するべきだった。あーーーーねむいし疲れたし。

 

来年もやります、これ。存在できてたら。生きたいですね。お疲れさまでした。