マリルリのじゃれつくだけで滅んだ村

「流星のロックマン レオ」攻略サイト最前線

最近になって読み終えたやつとかの感想 2020年12月28日

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これをやります。今期アニメ感想が1位を取ると思ってたから、結果ぜんぜん集まってなくて驚愕(きょうがく)。

 

ちなみにアニメ感想が選ばれたら「IWGPの3話に出てくる人気Youtuberみたいなデブが『生のたまねぎを食べる』『サイコロの格好で階段から転げ落ちて、ラッキーナンバーを占う』というカスコンテンツでめちゃくちゃ人気になってるのがカスすぎて面白かった」を1500字ぐらい書いて終わる気でした。 チッ……

 

んじゃー早速やっていきます。

 

まずは知らないひと向けの紹介。その後若干のネタバレ(抽象的に留めます)を含む感想、といった進行でゴー。気になるところだけ読んでください。

 

 

VA-11 Hall-A

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steamの公式から引用

初っ端から書籍ではなくアドベンチャーゲーム。ジャンルとしては「サイバーパンク バーテンダー アクション」らしいですよ、やったねてんこ盛り!

 

物語の舞台は、いわゆるディストピア。未来の街のちいさなバー。主人公のジルはそこで働いています。

 

プレイヤーは、ジルの作るカクテルの内容を操作し、客の求めるカクテルを――あるいは求めてないカクテルを――状況に応じて提供します。それによって、客の会話の内容が変わってくる、という内容。

 

たとえば、度数の高いお酒で酔って口を外す客もいれば、自分の望むカクテルを当ててほしい客も居る。プレイヤーはそんな風にして彼らに干渉しつつ、主に会話の内容を楽しみます。要するに、ノベルゲームのパートが大半。

 

やってくる客は殆どが風変わり。喋る犬だったり、性処理用アンドロイドだったり、凄腕ハッカーだったり、なるほどサイバーパンクといった面々。下層(いわゆる貧民街)の、さらに片隅のバーを利用する客なので、多種多様なキャラクターが現れます。

 

そんなバーで酌み交わされる酒と人間関係の起こりを楽しみつつも、プレイヤーは会話の内容から、広大で緻密な世界観を背景に感じ取ります。バーの外でいま起こってる重大な事件を想像する。後日また再来店した客から、相談されてた事態の進展を伝え知る……それはまさに、バーテンダーという視点を楽しむことが出来るます! なんか海外レビューの翻訳みたいになってる自覚はあるます。

 

視点をバーカウンターに固定しながらも、ここまで世界観の奥行きを作り上げたのは、バーテンダーアクションとして抜きん出た出来なんじゃないでしょうか? 他にバーテンダーアクションがあるのかは知らんけど。

 

 

これでセール時1000円ぐらいなのはお買い得なんじゃないすか? バイナーウ!

 

※以下、ふんわりとしたネタバレを含む感想。

 

カクテル作るのは単純作業すぎて慣れてきたらつまらないです(罠)。それを補える会話と設定の面白さがなかったら、即死だったかもしれぬ。

 

会話の面白さについて。

 

たとえば世界についてメタ的に言及する会話があるんですよ。ゲーム内の登場人物が「自分は作られた世界の中に居るんじゃ?(うろ覚え)」的な感じでバーテンダーに問いかけるシーン。インディーズゲーによく見られる問答な気がしますが、そこに対して本作の主人公が自分なりに示してた答えがすごいよかった(続きは実際にやってみてください)。

 

そういった哲学的な会話から、痴情のもつれ、ディストピア社会の闇、背伸びしてバーに来た子どもを嗜める会話まで。バリエーションの多い作中カクテルのように、ひとつひとつが味わい深かったですね。上手いこと言えた。

 

あとは、やっぱりキャラクターがいいです。「ああ、こいつらホントにこの街で生きてるんだな」って思えるのは、しっかり設定された土台とバックボーンがあるからこそ。単調なゲームに飽きないのも、確かな会話文が息づいてるからで、何周しても味わい深い作品。

 

でもカクテル作りパートがキツすぎる。自分としては3周が限界だった。嫌じゃ嫌じゃもうカクテルは作りとうない!

 

最後に話の筋について。「壮大な設定のわりに、意外と人間ドラマ路線で進むんだ」みたいな肩透かし感はありました。しかしこれは、飽くまでも世界観は世界観で、そこで生きている主人公の人間ドラマが主題でもいいんだ、と気付いてからは気にならなくなりましたね。

 

これは未来の街で生きるひとりのバーテンダーの話であって、サイバーパンク2077じゃない。そう思ったら納得。総評として面白かったです。

 

初っ端から長くなりすぎたので、もう息切れしてます。つれえわ。 

 

語りえぬものを語る

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野矢茂樹キッズ待望の文庫化! どこ探してもなかったやつ。

 

Kindleで即ポチりました。なんか2000円ぐらいしたので泣きました。図書館を上手く活用したい。

 

この本はタイトルの通り、ウィトゲンシュタインの提唱した「論理空間」の内部に居る以上は語りえないものを整理しつつ、著者のガイドのもと、哲学的な地図のなかを旅していきます。相対主義の話が長々続いたと思ったら、概念習得について話題が変わったり。読者である我々は、平易で分かりやすい文章を足場にして、いろんな哲学の場を巡ることになるのです。 

 

以上。紹介終わり。ざっくりとしすぎ? ていうか真剣に紹介しようとしたら、こんなうろ覚えで書いてる雑魚の記事じゃ追っつかないでしょ、こういう本。

 

感想いきます。

 

著者が「一般の読者向けには書かなかった」的なことを言うだけあって、一般読者としては「むつかしいよー!」とタイヤに引きずられながら旅に付いていくしかなかった。つまり読んでて超つかれた。

 

ただ、様々なものを著者と見ていくうちに、旅の果て、たしかに野矢茂樹氏の示そうとしていた光景が理解できた……ような、気がしま、しま……(あやふや)

 

夢 の 懐疑 における「 夢」 も、 記憶 の 懐疑 における「 記憶」 も、 われわれ の 論理 空間 の 夢 概念 や 記憶 概念 を 利用 し ながら、 もはや われわれ の 論理 空間 には 収まら ない ところ へと 突き抜け て しまっ て いる。 だとすると、 こうした 懐疑論 ─ ─ 論理 空間 の 懐疑論 ─ ─ に対する きわめて まっとう な 応答 は、「 何 を 言っ てる のか 分から ない」 という もの だろ う。

野矢茂樹. 語りえぬものを語る (講談社学術文庫) (Kindle の位置No.3021-3024). 講談社. Kindle 版.

 

 

ここ読んだとき上記の『va11-hallA』やったばっかりだったから、創作キャラによるメタ的な懐疑にも刺さってる気がして笑った。

 

世界について「これは夢なのでは?」という懐疑を散々語られたあと「何を言ってるのか分からない」だけで切り返すバーテンダーが居たらさすがに面白い。

 

あと、野矢茂樹せんせー好きポイントとして「ざらざらとした大地」を思い出させてくれるのがあるかも。今回だと、論理空間の中に行為空間という囲い込みをしてくれてたのがよかったです。

 

あー、もう書くの疲れた……えっ、これあと四冊もあんの? たる……感想記事とか二度と書かないわ……

 

賢勇者シコルスキ・ジーライフの大いなる探求 擦

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電撃文庫のやりたい放題ラノベ

 

まず、登場人物の大半が男(変態)です。通常回でメイン張ってる女キャラは表紙の娘しかいないというまさかのバランス。

 

メタネタパロネタ下ネタ祭りの作風は、最近のラノベ界でもっとも意欲的に笑いを取りに行ってるシリーズと言って過言でないでしょう。

 

作者本人が「ラノベ界のルールを無視してる」的なことをツイッターで書いていたような気がする(要出典)のですが、そう、まさにそんな感じ。

 

ファンタジー作品なのに快楽天とか出てくるし、ネット小説プラットフォームをギャグ的にdisったりしてます。また、編集部への恨みが各所で噴出しています。そのやりたい放題にまみれた楽屋ノリが魅力の作品。

 

器用な作劇も魅力としてあげられます。小噺のひとつひとつが繋がって物語としてのまとまりを見せるため、読了後の満足度も高め!

 

ギャグラノベに飢えている方は、是非1巻を試し読みしてみては? バカテスが好きだったあなたにおすすめ! ツッコミキャラの名前が「ユージン」なのはそういうことだと思う! バイナーウ!

 

はい紹介終わり。以下、3巻のふんわりネタバレ入れた感想。

 

過激度はたしかに上がってました。

 

電撃文庫の作品が電撃文庫に牙立てるのはまあ面白いし、他レーベルも容赦なく巻き込むのは、まあメタギャグ作品として本当にすごいと思う。

 

そう、面白いんですけど、たしかに笑えるんですけど、純粋なギャグの質だけだったら2巻の方が面白かったような気はしなくもないかなあ。2巻の大オチ(こんなの許されるのマジでこのラノベだけ)が強すぎて、3巻の大オチである一連のくだりではそれを越えられなかった感はある。

 

「噛みつく、タブーを犯す」という観点での面白さは3巻の方が絶対に上なんですけどね。

 

今までは『何が飛び出してくるか分からない面白さ』があったのが、今回は『ネタの方向性が固定化されて、そのラインの上で面白い』という感じ。既定路線。

 

それは、作家性が確立された、という事でもある気がします。しかしこの方向に進化して攻撃的に尖るよりかは、色んな幅が見たいなぁと思った(どの目線で言ってる?)

 

ギャグラノベからダークファンタジーまで手掛ける、作者さまの次の作品に期待ですね! 次はどんな作品になるのかな?

 

なるのかなじゃねーよ、またギャグラノベ書いてくれ頼む!!!!!!!!!!!!! なんとかなんないのか電撃!!!!!!!!!!!!! ここまでギャグに突き抜けたラノベやってくれてんの現状だともう有象センセーしかいねえんだぞ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

おい!!!!!!!!!! 電ちゃん!!!!!!!!!!!!!!!!! 聞いてるか!!!!!!!!!!!!!!!!(聞いてない。電ちゃんは組織としてあまりにも巨大すぎる……)

 

梶井基次郎全集

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ハイテンションな文章書いた後に白黒写真見ると「え???」という気持ちが強まる。

 

教科書とかで読んだ『檸檬』のひとの全集。

 

梶井基次郎はめちゃくちゃ前に死んだ人なので、青空文庫でぜんぶ読めます。でもkindleで全集買っちゃった~。テヘ。100円か200円かそんぐらいでハイライト引き放題なのは最高!

 

何故これを読んだかと言うと、『檸檬』をいま書いてるラノベの中で引用したくて、そのついでです。ちなみに『檸檬』は引用せず(差し込める隙がなかった)。

 

全集のすべてに対して感想を述べるのはキツいんで、ざっくりとした感想。

 

梶井基次郎は肺の重い病に罹っていたこともあって、文章から頻繁に『避けられない近付いてくる死』の匂いが香ってきます。個人的にはそこが一番の魅力だった。目を背けられないから。

 

死を見据えたままにして日常の風景を切り取り、卓越した言語化センスによってその美しさ、ちいさな心の機微を表現されると「だめだ。こいつツエーわ。勝てねえ」と散々やり尽くされた呂布vsR指定のラストみたいになる。

 

梶井基次郎檸檬を書いたのは24歳の頃らしいですね。

 

はー…………(クソデカタメ息)(ひぐちまどか)

 

JKおやじ! 1~3巻

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何日か前の朝方、某掲示板でこの漫画の画像が貼られていて、試し読みしたら萌えで、衝動的に全巻購入してしまった。『アニマル横丁』ぶりに少女漫画ぜんぶ読みました。

 

これは表紙のハゲタコが扮する女子高生にゲロ萌えするちゃおの4コマ漫画です。

 

――本物(リアル)を説明するのに、これ以上の説明が要るか?

 

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JKおやじ3巻147pの、あまりに可愛すぎる一枚絵と、あまりに可愛すぎる導入のポーズ。この作品を通読すると、おやじ扮するなでしこちゃんの可愛さに本気で悶えることができます。

 

 4年間連載していることもあってめきめき画力が上達しており、3巻では萌えおやじの萌え嵐に本気で家を吹き飛ばされるかと思った。(おそらく)カードキャプターさくらの影響であるおやじのデフォルメ表情絵が””””真剣”に””””萌えすぎる。

 

以下、感想。

 

JKおやじ、三分の一ぐらいは画集として買った感じです。残りの三分の二は、こういう骨格を無視した変身をする話が好きだから。『やる夫は身代わりになるようです』とかオヌヌメですぞ~(やる夫スレ大好きムック)

 

しかし、どれだけ可愛くともなでしこちゃんは50歳のジジイであり、そのジジイに対して恋心を抱く息子という構図が悲しい。絶対にジジイが若返りTSしてハッピーエンドで終わらせてほしい。

 

その伏線かは知らないけど、理系の博士みたいなのが出てきてて激アツなんすよね。

 

アツすぎて、常夏の島に来てしまったのかと思ったヨ。

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ブリーチのキャラとデブの黄色い赤ちゃんもそう言っている。

 

あと単純に『少女漫画のヒロインをジジイがやっている』というワロタ構造のためか、ヒロイン時の台詞がクソ可愛いので創作する上でかなり参考になる。なります。同じ値段でチェンソーマン3冊買ったほうがよかったんじゃね? と後悔した一瞬もありましたが、まあこっちで良かった……これで、良かったんだよな……? 良かったと思う(自己肯定)

 

もちろん『4コマ漫画』としてそれなりに読めますが、一気に読むと「季節が巡ってるのに年齢が変わらず、関係もほぼ進展しない」「オチのパターンが固定化されててなんとなく先が読める」といった要因から、終わらない周回プレイを見せられてる気分に陥ります。月ごとに読んでるちゃお読者の気持ちになって進みましょう。

 

現場からは以上です。

 

ゴリオ爺さん

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あーあ、もう最後だし適当でいいかー……疲れたし……JKおやじの紹介に気力のすべてを吸いつくされたし……

 

なんか、モームとかいうひとが世界10大小説に選んだらしい。たしかに。名作。

 

内容を紹介するとー、なんか心が綺麗なヤバいジジイが出てきて、最後は死にます。

 

感想は、まあ、おもしろかった。その時代その場所に生きてる人じゃないと書けない話が好き。まあ大半そうなんだろうけど。

 

終わり。

 

あー、マジでだめ。疲れた。目痛い。肩痛い。腰痛い。こういうの、日を置いて書くとメンドいから一気に手掛けてしまう。

 

アンケートなんて取らなきゃよかったーーーーーーーーなとす。タナトス(何?)

 

近況はまたこんど更新するかもしれないし、しないかもしれない。

 

ではまた。